研磨処理で面が反って見える原因とは?|段階研磨・多方向研磨のご紹介 | 大阪・株式会社旭研磨工業所 技術ブログ
- 株式会社旭研磨工業所

- 11月5日
- 読了時間: 3分
更新日:11月6日
研磨処理したのに「面が反って見える」?
金属部品を鏡面研磨した際、**「まっすぐなはずなのに反っているように見える」**という現象が起きることがあります。これは研磨加工に携わる技術者だけでなく、製品を手にしたお客様からも指摘されやすい、よくあるケースです。
この見え方にはいくつかの原因があります。
① 反射による錯覚
鏡面は光を強く反射するため、映り込む背景や光源がわずかに歪むだけで「面が曲がっている」ように感じられます。実際の平面度が問題ない場合でも、錯覚として反りが強調されることがあります。
② 加工中の内部応力や変形
研磨や切削の過程で材料内部の応力が解放されると、特に薄板や広い面の部品では、ごくわずかな変形が生じる場合があります。
③ 局所的なうねり(面だれ)
偏った圧力で研磨を行うと、表面に微小なうねりが生じます。光が映り込むと、それが大きな反りのように見えるのです。
弊社の対応:段階研磨と多方向研磨
外観部品では、「実際に平面であること」だけでなく、**「美しく見えること」**が非常に重要です。弊社ではこの課題に対応するため、以下の独自工程を導入しています。
◆ 段階研磨
粗研磨から仕上げ研磨までを段階的に進めることで、加工痕を最小限に抑えつつ、安定した平面度を確保します。
◆ 多方向研磨
一定方向の研磨が主流ですが、一方向だけでなく多角度から研磨を行うことで、映り込みの歪みを抑え、どの角度から見ても均一で美しい外観を実現します。
これにより、「錯覚による反り感」や「微小なうねり」を目立たなくし、外観重視の部品でも安心してご依頼いただける品質を提供しています。※ただし、薄板の場合はこの限りではありません。
実際の導入分野
自動車・バイクの外観パーツ
医療機器や精密機器の意匠部品
建築装飾用の金属プレート
試作品・展示用モデル
こうした分野では、表面の平滑さ以上に「見栄えの美しさ」が評価の対象となるため、弊社の段階研磨・多方向研磨は高く評価されています。
鏡面研磨の仕上がりにおける「反って見える」現象は、研磨の特性上どうしても起こりやすい問題です。しかし、弊社では段階研磨・多方向研磨による独自の仕上げ方法で、見た目の美しさと機能性を両立させています。
外観品質にこだわる部品加工でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。 会社情報・お問い合わせ
株式会社旭研磨工業所(あさひけんまこうぎょうしょ)
〒570-0032 大阪府守口市菊水通3-16-10
📞 TEL:06-6992-3343
🌐 公式サイトはこちら → https://www.asahi-kenma.com

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