湿式ブラスト処理（Vapor Blasting）受付終了のお知らせ｜大阪・株式会社旭研磨工業所 技術ブログ
- 株式会社旭研磨工業所
- 6 日前
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平素より株式会社旭研磨工業所をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。当社では長年ご依頼をいただいておりました 湿式ブラスト処理（Vapor Blasting／ウェットブラスト） について、設備更新および技術体系の見直しに伴い、新規受付を終了いたしました。
既存のお客様、および過去に同処理をご利用いただいたお客様には、可能な範囲で代替技術による仕上げをご提案いたします。本記事では、受付終了の背景と今後の代替技術についてご案内いたします。
1. 湿式ブラスト処理の受付を終了した理由
■ 1-1. 設備老朽化と環境配慮要件の高度化
湿式ブラストは水と研磨メディアを併用するため、排水処理やスラッジ管理などの環境対策コスト が年々増加していました。
設備更新のタイミングと環境規制の高度化が重なったことで、湿式ブラストを継続運用するには大規模な設備投資が必要となり、今回の受付終了という判断に至りました。
■ 1-2. 乾式ブラスト・複合処理へのニーズの移行
当社では、
乾式ブラスト（ビーズ・アルミナ）
WPC-SMAP処理
WPC-Pollux処理
SPBF-SMAP処理
鏡面ブラスト（Pollux処理）
など、乾式ベースの高機能表面処理へのご依頼が大幅に増加しています。実際の生産ラインにおいても、湿式ブラストの案件は年々減少傾向でした。
この需要変化に合わせ、技術体系を整理・集約するため受付終了を決定いたしました。
■ 1-3. 仕上がりの役割が乾式ブラストと重複
湿式ブラストは以下のような用途に向いています。
均一なマット梨地
スケール取り・軽度のクリーニング
鋳肌の目つぶし
しかし現在では、乾式ブラストでも粒度・圧力・角度調整により類似の仕上がりの再現が可能になっています。用途の重複が増えたことも、受付終了の背景となっています。
2. 湿式ブラストに近い仕上がりを再現する代替技術
湿式ブラストの代わりに、以下の処理をご提案できます。
■ 2-1. 乾式ブラスト（ガラスビーズ／アルミナ）
最も近い代替技術です。
均一な中間光沢の梨地
マットで落ち着いた質感
軽度バリ取り・酸化膜除去
湿式に比べてややシャープなテクスチャですが、条件次第でかなり近い質感の再現が可能です。
■ 2-2. Pollux処理（鏡面ブラスト）
意匠性が必要な部品には、湿式ブラストでは得られない
高光沢・高反射面
表面凹凸の均一化
高品位な質感
を提供できます。
■ 2-3. 複合処理（WPC-SMAP／WPC-Pollux）
外観だけでなく 機能向上（耐摩耗性・疲労強度・摺動性） も必要な部品には、当社独自の複合処理が最適です。
3. 現在お受けできない内容
受付終了に伴い、以下に該当するご依頼には対応いたしかねます。
水併用による“ソフトな白マット”の質感そのものの再現
湿式特有の細かい表層クリーニング
ウェット工程を含む前処理一式
ただし、現物サンプルを基に最適な乾式条件をご提案可能です。
4. 過去に湿式ブラストをご利用いただいたお客様へ
すでに当社の湿式ブラスト仕上げを使用中のお客様には、
ロット切替時の質感維持
試作 ⇒ 量産時の再現
乾式ブラストによる類似質感の調整
など、可能な限りサポートいたします。お気軽にご相談ください。
5. お問い合わせ
湿式ブラスト処理は 新規受付を終了 いたしますが、当社はこれまで以上に 乾式ブラスト・複合表面処理・鏡面技術 を強化し、より高品質な表面処理技術を提供してまいります。
今後とも、株式会社旭研磨工業所をよろしくお願い申し上げます。
会社情報・お問い合わせ
株式会社旭研磨工業所（あさひけんまこうぎょうしょ）
〒570-0032 大阪府守口市菊水通3-16-10
📞 TEL：06-6992-3343
🌐 公式サイトはこちら → https://www.asahi-kenma.com
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